喧騒を離れる、船旅の時間。

船旅の魅力を、今の時代にどう伝えるか?


新日本海フェリー様の舞鶴~小樽航路に新しいフェリーが就航したことをきっかけに、新たなTVCM制作がスタートしました。

これまでのTVCMでは、「見たことのない景色」篇などを通じて、船旅ならではの旅情感や「Cruising Resort」としてのブランドイメージを積み上げてこられました。今回のCMでは、そのブランド資産を大切に受け継ぎながら、新しい船旅の魅力をどのような視点で描くかが大きなテーマとなりました。

フェリーは、目的地へ向かうための移動手段であると同時に、目的地に着くまでの時間そのものを楽しむ旅でもあります。

情報も、音も、言葉もあふれる現代において、海の上で過ごすゆっくりとした時間には、都会の喧騒から離れられる価値がある。

そこで私たちは、避暑地ならぬ「避騒地」というコンセプトを提案しました。


「避騒地」というコンセプト


「避騒地」をコンセプトにしたCM企画では、あえて派手なBGMや情報量の多い演出に頼らず、波の音や会話、風景の余白を活かすことで、船ならではの時間の流れを表現する構成です。

テレビCMはどうしても、短い秒数の中で多くを伝えようとします。だからこそ今回は、その逆を選びました。


説明しすぎない。
盛り込みすぎない。
静けさで、立ち止まらせる。


この企画は、いわば「CMの喧騒から離れるCM」です。

雑多で多種多様なCMが次々と流れるテレビの中で、あえて静かな映像と環境音だけで構成する。その前後にある他社CMの存在まで意識しながら、騒がしい広告表現の中で、逆に印象に残る佇まいを目指しました。

制作では、家族、友人同士、シニア夫婦など、複数のターゲットを想定したシチュエーションを撮影。演者の自然な会話や表情を大切にしながら、フォワードサロンやデッキ、夕陽のシーンなど、船内外で過ごす“かけがえのない時間”を丁寧に映像化しました。


完成したCMでは、父と娘の何気ない会話、友人同士の笑い声、夫婦の間に流れる余韻など、日常の延長にあるリアルな船旅の時間を描いています。

また、最後に掲出される「人生に、船旅を。」のコピー表現にもこだわりました。映像全体のやわらかく余韻のあるトーンに合わせ、従来のフォント表現ではなく、手書きの温度感を感じられる書体へ。一つひとつの表現を検討しながら、ブランドコピーが自然に心に残る仕上がりを目指しました。

ともにチャレンジする

今回のTVCMは、新日本海フェリー様と私たちにとって、これまでの表現から一歩踏み出すチャレンジとなりました。

「にぎやかに楽しさを伝える」のではなく、「静けさの中にある豊かさを伝える」。
その表現により、船旅の価値を“移動”ではなく“時間”として描くことができました。

完成後は、テレビ放映およびYouTube公開を通じて展開。派手な音やカット数で目を引くのではなく、波の音、余白、会話の間によって印象を残すCMとして、新日本海フェリー様らしい上質なブランドイメージを醸成できたと思います。

「人生に、船旅を。」

その言葉が、ただのコピーではなく、観た人の中に静かに残る時間になるように。
私たちはこれからも、クライアントのブランドが持つ本質的な魅力を見つめ、心に届くクリエイティブを追求してまいります。

お客様について CLIENT

新日本海フェリー

SHKライングループのグループ会社。1970年に日本海側では初めての長距離フェリーを開設し、現在、舞鶴・敦賀・新潟・秋田と小樽・苫小牧東を結ぶフェリーを運航されています。

〒530-0001
大阪府大阪市北区梅田2-5-25 梅田阪神第1ビル15階
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担当者 CREDITS

大賀 真人

MASATO
OGA

土井 靖喜

YASUKI
DOI

宮崎 亮太

RYOTA
MIYAZAKI

担当
事例